“頭に来てもアホとは戦うな!”についてのレビューと感想を書いていきたいと思います。
本書は田村耕太郎さんによって書かれた本で、
人間関係を思い通りにしたいとき
どうしても頭にきて仕方のないときに
手に取って読んでみると良い本です。
前半はタイトルにあるアホについて言及されており
後半は自分の立ち振る舞いかたに言及されています。
本書の文を引用して説明すると、”頭に来てもアホとは戦うな!“は
戦わないためのコミュニケーションについて書かれた非戦の書になります。
私が世界最高の非戦の書だと思う『孫子の兵法』が、2500年の時を超え、現実社会版になったのがこの本だと自負している。
出典: 頭に来てもアホとは戦うな! (p2)
“孫子の兵法”を現実社会で戦う人々に向けた本書がどういったものなのか
今回の記事では引用も踏まえて紹介していきたいと思います。
・本書のタイトルのアホとはどういった人物のことなのか?
・本書を読んで得られること
・本書のポイント
1. オススメの読者
冒頭でも少しお話ししましたが、オススメの読者をまとめると
- 対人関係で悩んでいる人
- コミュニケーションで気疲れしている人
- 自分の時間を有意義に使いたい人
- 対人関係を出世につなげたい人
- 対人関係スキルを向上させたい人です
対人関係に悩んでる人はもちろんのこと
コミュニケーション能力を向上させて出世や成功につなげたい人に
オススメの本です。
2. 本書で言及されている”アホ”とはどう言った人物か?
まずは、本書のタイトルに書かれている”アホ“とはどう言った人物のことを指しているのか紹介したいと思います。
他人の足を引っ張るアホについて本書のはじめにを引用すると以下のように書いています。
会議でなぜかあなたの発言だけにいちゃもんをつけたり、チームメイトなのに明らかに敵意を見せつけて協力的な態度を取らなかったり、明らかにこちらの意見の方が正しいのに、権力を振りかざしてそれをつぶそうとしたり……。
出典: 頭に来てもアホとは戦うな! (p3)
このような類の人たちって、生きていると必ず遭遇しますよね。
自分の評価を上げるためだったり
優越感を浸るためだったり
人を自分の道具にするんじゃないと頭にきます。
そういった人物のことを本書では”アホ“という言葉で表現しています。
さらにこういった人物の特徴はというと。
あなたにしつこくアタックしてくるアホの特徴は、まず暇であること。
暇に加えて、これはあなたが知らねばならない大事なことだが、このアホはあなたに強い関心がある。出典: 頭に来てもアホとは戦うな! (p16)
“暇な人間“のことでした。
そして同じくらいに”あなたのことに興味がある人間“が”かまって欲しくて関わり合いになろうとしてくる“人間のことのようです。
また、以下の文を読むと理解が深まります。
こうした人物には、もうすでにこちらから”嫌いオーラ”を送ってしまっている可能性が高い。
向こうはあなたに関心があり、潜在意識では好きかもしれないのに、あなたが嫌いオーラを発していたら、向こうの愛は憎しみに変わる。そして、すでに決戦の火ぶたは切られてしまっている。出典: 頭に来てもアホとは戦うな! (p17)
嫌いオーラを知らないうちに送っているせいで決戦の火蓋が切られている可能性があるようです。
そして気づくと相手の愛が憎しみに変わってしまう。
ここだけ聞くと怖い話ですね。
まさか相手が自分のことを好きでいて
まともに相手にしないから憎しみに変わっているとは思わないですよね。
愛が憎しみに変わるというのは男女の恋愛ではよくある話ですが
上司と後輩の関係であったり
友人関係であったり
飲み会でたまたま隣り合わせの知り合い程度の人
でも愛が憎しみに変わるということがあるのかもしれませんね。
そういった人に対して少しでも同意をしてあげると
物凄く嬉しそうにしているところがあったりもしますし、あり得る話だなと思いました。
愛と憎しみは表裏一体なのかもしれないですね。
・不条理に不快な思いをさせて来る相手のこと
・暇な人
・元々は私に興味が会った人
・愛が憎しみに変わった人
3. 本書を読んで得られること
本書を読むことでどう言ったことが得られるのか以下にまとめました。
・アホと戦うデメリット
・アホと戦わないための戦略的コミュニケーション術
・社会で上手に生き抜くための戦略
アホと戦わないというのが本書のテーマなので、そのためには自分自身のコミュニケーションをどうするのかが重要になってきますね。
そのため、アホと戦うデメリットを紹介した後で
戦わないためのコミュニケーション術についての紹介という流れになっています。
本書で書かれているアホとの関わり方で心に留まった文を紹介します。
頭に来た人間にこそ、笑顔ですり寄って物事を頼んでみよう。頭に来ることがあっても、権力がある人材ほど、まずは花を持たせてあげよう。
出典: 頭に来てもアホとは戦うな! (p41: 嫌な相手にこそやられたフリ)
相手に対して真っ向から仕返しをするよりも、相手の力を利用して自分の力に変えてしまおうという話です。
次にアホと戦うことで時間を無駄にせず
もっと生産的な人生を送った方が良いと書かれている話もありましたので紹介します。
対人関係で思い悩んだり、苛立ったりする時間があれば、その時間があれば、その時間で英語やビジネススキルを勉強したり、友人や家族と楽しく過ごしたり、英気を養うためにリラックスして趣味にいそしんだりした方がずっと生産的だ。
出典: 頭に来てもアホとは戦うな! (p36: タイムコストを考えよ)
ただでさえ、一緒にいるだけで不快である相手に、短い人生の一部分でも無駄にするのはもったいないですね。
一緒にいる間は我慢が必要でも、一緒にいない間はアホのことを考えないようにするのが一番です。
本書を手に取って読めば読むほど、”アホと戦うこと“がいかに無駄であるかを思い知らされます。
また、冒頭でも書いたように、後半の方では”アホと戦わないために“戦略的なコミュニケーションを取る方法について書かれています。
頭にきた時の対処法として、”カッときたら幽体離脱“の一文を紹介します。
カッとしたときほど、自分の肉体を離れて自分を上から見る自分を強く意識するようにしているという。相手がいて、自分がいて、衝突しようとしている構図をすっと霊魂のように自分から抜け出して、それこそ3Dで上から時間を止めて見るのだという。
出典: 頭に来てもアホとは戦うな! (p55: カッときたら幽体離脱)
頭にきた時にこそ、第三者的視点を持って冷静に現状を分析しようという話です。
喧嘩を止めることが出来て、無駄な体力を使わずに済むのであればそれに越したことはないですね。
喧嘩に使うはずだった時間と体力を何か建設的なことに使うことが出来ますし。
本書の一部分を引用して紹介してきましたが
対人関係に関するたくさんの参考になることが書かれています。
後半の”技術や権力と評価の密接な関係“では、飲み会や不機嫌な職場での立ち振る舞いかたについて書かれています。
最終章の”アホとではなく自分と戦え!“では、現代をより良く生きるためのヒントについて言及されていました。
今後の人生の参考になると思います。
4. 頭に来てもアホとは闘うな!のポイント
本書のポイントは以下となります。
- 不合理に不快な思いをさせて来る人間がどう言った人物なのか、文章によって可視化される
- アホとの関わりかたを筆者の経験から知ることが出来る
- 人間社会での建設的なコミュニケーションの仕方を知ることが出来る
人間関係やコミュニケーションで悩んでる人は、是非一度手に取って読んでみることをお勧めします。
人間関係の悩みがアホらしくなって来るかもしれません。
5. まとめ
今回は、頭に来てもアホとは戦うな!のレビューと感想について紹介しました。
人間関係で悩んでる人、コミュニケーションで時間を浪費してしまっている人に一度は読んで欲しい本になっています。
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